よく分かるQ&A/ガラス・セラミックス編
≪ご質問にお答えします!!≫
◎ガラスやセラミックスを加工する工場関係並びに一般の方々からのお問合せの中から、
多く寄せられたものをピックアップさせて頂きました。ここにないご質問は、お気軽にお問合せ下さい。
質 問 | 回 答 |
セリウムとセリウム研磨材の違いは? | 鉱物を粉砕、分類しただけの物がレアアースとしてのセリウム、それを焼成・分級・ 整粒した物がセリウム研磨材です。当然のことながら、研磨材の方が研削力があり、仕上り面も均一で良好です。市販されている酸化セリウムのほとんどが、研磨材ではないものです。 以前はフロートガラスの製造現場で、表面のあばた取りに研磨材ではないセリウムが多く使用されていました。 |
パウダーのメリット・デメリットは? | ◎現場で水に溶かしてスラリーを作成するので、濃度調節が自由に出来ます。 ◎安価で大量のスラリーを作成することが出来ます。 ▲均一に砥粒を分散させるため、常時撹拌する必要があります。また、良好な研磨面を得るためには厳密な濃度管理が必要です。 |
高分散スラリーのメリット・デメリットは? | ◎濃度管理が不要になります。また、高分散タイプのため撹拌する必要がありません。 ◎初心者のオペレーターでも容易に均一な仕上り面が得られます。 ▲大量に使用する場合は、費用が高くなります。 ▲パウダーのように長期在庫出来ません。 |
セリウム研磨材はガラス専用ですか? | ガラス系素材に最適ですが、セラミックス、石材、FRP、ステンレス研磨にもご使用頂いております。 |
石英は磨けますか? | はい、研磨出来ます。実際の現場でも多数ご採用頂いております。 |
アクリルガラスの研磨は出来ますか? | アクリルは樹脂ですので、ガラスを研磨するような化学的研磨にはなりませんが、物理的研磨材としてはご使用頂けます。ただし、粒径が大きい品種では傷が入る可能性がありますので、必ず影響のない場所あるいは同様の素材で確認して下さい。 |
セラミックスは磨けますか? | はい、問題ございません。 |
中心粒径とは何ですか? | 含まれている砥粒の中で、一番量が多く含まれているサイズのことです。 |
粒度分布とは何ですか? | 含まれている砥粒の大きさの分布です。アウトランの取り扱い製品の多くは、中心粒径に集中しています。これに対し、その幅が広いものは”ブロード状分布”と呼ばれています。 |
粒度分布で研磨結果が違いますか? | ブロード状は研磨開始すぐから研磨量が多くなりますが、面粗度はあまり良くありません。時間とともに研磨量が落ち着き、面粗度も良くなります。 それに比べ中心粒径に集中しているものは、研磨量が作業全般を通して一定しているため、安定して良好な面が得られます。 |
製品のMSDSはもらえますか? | はい、ご請求頂ければお送り致します。 |
大理石などの石材は磨けますか? | ご使用頂けますが、コーティングなどが施されている場合、剥がれる場合がありますのでご注意下さい。 |
金属は磨けますか? | ステンレス研磨にはご使用頂いており、良好な結果が出ております。その他金属に関しましては、テスト数が少なく積極的にお勧めはしておりません。 |
一次研磨用スラリーの粒径はどのくらいですか? | 中心粒径 5.0umです。 |
二次研磨用スラリーの粒径はどのくらいですか? | 中心粒径 2.45umです。 |
仕上研磨用スラリーの粒径はどのくらいですか? | 中心粒径 1.3umです。 |
超仕上研磨用スラリーの粒径はどのくらいですか? | 中心粒径 0.9umです。 |
オスカー式研磨機で複数のワークをセリウム研磨材で一度に研磨していますが均一に削れません。 | 研磨材の選定の前に、上下定盤の平坦度や揺動範囲の確認、スラリー供給など、装置の機構を点検して下さい。スラリーの問題としては、砥粒の分散性が考えられます。お気軽にご相談下さい。 |
様々なカバーガラスの端面(側面やC面)を磨きたいのですが、どの研磨材が良いですか? | 平面研磨に比べ砥粒の滞留時間が極端に少ないため、遊離砥粒(スラリー)より固定砥粒(セリウム砥粒)をお勧めします。端面研磨用セリウム砥石は多くの知見がございますので、すぐに最適な砥石の提供が可能です。 |
機械研磨をしております。時々ですがワークに微細傷が入ります。一般的な原因は対処したつもりです。 | 詳細データや現場を拝見していませんので何とも言えませんが、機械周辺の雰囲気なども確認されては如何でしょうか? |
超仕上用は研磨力が弱いと思いますが? | 粒径が小さい上に大変軟らかいため、他の製品に比べて研磨力は弱くなります。ある程度仕上がった面をさらに微細に仕上げたいときにご使用下さい。タッチポリッシュ用とお考え下さい。 |
純度が高いと研磨力も高いのですか? | セリウム含有量が多いと、化学的作用が大きくなるため研磨力が高くなると考えられていますが、加工するワーク(研磨対象物)や加工方法により、他のレアアースを含んだ混合材の方が優位である場合もありますのでご相談下さい。 |
スラリー濃度は高い方が効率が良いのですか? | 概ね正解ですが、加工するワーク(研磨対象物)や加工方法により、一定濃度を超えると効率が上がらない”飽和点”のようなものがあります。最適な濃度管理が大切です。 |
ランタンやプラセオジムは不純物ですか? | 不純物扱いされる業者さんが多くいますが、それぞれ貴重なレアアースであり、混合材として効果があります。 |
白色は純度が高く研磨力が高いのですか? | 原産地や採掘・精製方法にもよりますが、簡易的な判断基準としては正解です。研磨力に関しては他の項目をご参照下さい。 |
どのような企業で採用されていますか? | 具体的な企業名は差し控えますが、液晶パネルメーカー、ガラスメーカー、光学レンズメーカー、カーディテイリング・ハウスクリーニング関係業者様にご採用頂いております。 |
スラリーには、どのようなコンパウンドが入っていますか? | 酸化セリウムまたは酸化セリウム研磨材のみで構成されています。他社製品のように不明な研磨剤は一切混合しておりません。 |
飲み込んだり目に入ったら危険ですか? | 毒ではありませんが、体内に取り込まないように注意は必要です。製品に添付されている取扱説明書をよく読んでから作業を開始して下さい。 |
スラリーを長期間保管していたら沈殿しました。捨てた方が良い ですか? | ゲル状またはゼリー状であればご使用頂けます。完全に乾燥して固形化している場合は、ワークに傷をつける可能性がありますのでご使用はお控え下さい。 |
プラスチック材料や樹脂に使えますか? | FRP(繊維強化プラスチック)やポリカードネートでは良好な結果が出ております。 |